食事中に丸太情報を入手し、いざその現地へ。
百聞は一見に如かずとはよく言ったもの、まずは現物を見なくてはいけません。
そうと決まれば善は急げ。
ところでハルビンは、マイナス20度の世界。
空気がとことん澄み切っており、磨き上げたガラスをファインダー越しに覗いているかの様な視界になります。
寒いですが、この視界はすばらしい。空気中の不純物が一切消毒されたかの様です。
車を飛ばして約2時間、貯木場へ到着しました。
オーク材がちらほらとあります。
しかし、細い。
樹齢では30年前後くらいでは無いでしょうか?
まだまだ子供の丸太で、枝の様な丸太です。
細い丸太は単板に挽くと、さまざまな杢目がクッキリ出るので私は好きなのですが、こうも細いと挽き方にも頭を悩ませます。
口径で20センチくらいでしょうか?
これでは幅の細いものしか製材できず、また長いものも期待できません。
確かに丸太はあるのですが、素材は今一つです。
せっかくなので、製材の様子もさせてもらいました。
古い製材所で人力で、ほぼ全ての工程を手作業行っています。
おられる方は皆さん古株なのか、非常に手慣れた手つき。
材料が細いので、特に歩留まり良く製材しなくてはいけません。
しかし寒い。ポケットから手が出せません。
過酷な環境の中、みなさんは黙々と動いています。
ノコギリで切断された丸太です。
年輪を見て判るように、丸太の1本分が3分割されていますね。
これは90幅、もしくは75幅のフローリングになります。
細い丸太から採るフローリングは、一本の中に色んな木目の情報が詰まっている為、見た目があでやかになり楽しいです。
弊社のキャラクターグレードも細い丸太から採る事が多いです。
反対に大木から採るフローリングは、悪く言えば大味になる印象です。(上品というべきか?)
完全に、この辺りは個人の主観ですが。。
どうやらこの辺りには今回私の求める丸太は無いようです。
話を聞くと、この辺りには細いものしかないとの事。
調達はなかなか思い通りにはいきません。
次回の調達記は進路を東にオーク材を求めて。