この国の環境は植物にとってやはり天国なのか、動物よりも力強く感じられることが多々あります。
極寒のハルビンも心地良いのですが、この熱帯のインドネシアもたまりません。
次はどんな丸太に出会えるでしょうか。
歩いていると、目的の木材が見えてきました。
マホガニーの木です。
この木は「楽器」や「家具」等に重宝されています。
それもそのはず、寸法の安定性に優れており加工もし易いです。
この正式名称は「オオバマホガニー」と和名では呼ばれ、楽器で有名な「ホンジュラスマホガニー」と実は同じ木です。(※ホンジュラスマホガニーは商用名です)
過去に南米より苗を仕入れて植林を始めたとの事。
こちらは、マホガニーの丸太です。
口径は70~80センチ位のもので、樹齢は100年前後。
意外にもマホガニーは成長の早い材料です。
それもあってなのか、材料はやや軽い傾向にあり、持った感じは空気を多く含んでいる印象があります。
しかし素材は比較的硬く、虫や菌への対抗性に優れています。
そして加工も容易であり、仕上げも磨けば光沢が出て、釘を打っても割けづらい。
確かにこんな良い材料を、家具職人や楽器職人が見逃す理由がありませんね。
マホガニーの床です。
磨き上げて光沢を出しており、木目も非常に上品。
余り日本には普及していませんが、中々の良材です。
実はマホガニーはワシントン条約の附属書IIに登録がされている材料です。
しかし、インドネシア産のものは植林材の為、それの「適合外」と今の所はされています。
インドネシア政府の認証書類さえあれば輸入できます。
ただ、今は輸出入ができていますが将来は判りません。
世界的にマホガニーの供給量が少なくなった場合、例えそれが植林材であったとしても、輸出入ができなくなる可能性が十分にあります。
私が見た感じ、世界規模で見て絶対供給量が需要より明らかに下回っています。
そう遠くない未来、植林マホガニーもワシントン条約に適合されるかもしれません。
植林地のそばにある食堂で昼食です。
私の大好物の食べ物「パチェル」とコーヒー「コピケンタ」です。
パチェルは未だに良く分からない食べ物なのですが、下記の事が分かっています。
・インドネシアでは朝食に食べる。
・バナナの葉を皿にしている。
・甘くてピリ辛のピーナッツソースが掛かっている。
・小魚を潰した薄い揚げせんべいが付いている
とりあえず「パチェル」と言えば写真の美味しいものにありつけます。
また「コピケンタ」も謎の飲み物で、基本はコーヒーなのですがコーヒー豆を挽いた粉がそのままお湯に入っています。
そして、その粉が沈むのをジッと待ちます。
粉が沈んだら、上澄み液を下皿に入れて、それを飲みます。
この上澄み液ですが、笑うほど甘いです。
とりあえず、「コピケンタ」と言えばこの美味しい飲み物にありつけます。
そして、デザートです。
もち米にココナッツとキナ粉と砂糖をまぶしたものです。
日本でいう、「おはぎ」の様なものでしょうか。
先ほどの「コピケンタ」が非常によく合います。
ココナッツが入っている所が南国ですね。
次回は丸太の加工工場へ。
インドネシアでは、どの様に製材がされているのでしょうか?