上記写真はインドネシアにある体育館の改修工事のワンシーンです。
日本ではメープルやバーチが採用される事が多いですが、インドネシアでは殆どでチークを採用しています。
インドネシアでチークが採用される理由として、単純に入手しやすいという点が挙げられます。
また「虫食い耐性」「硬さ」「寸法安定性」どれを取っても優れた材であり、日本で採用されているバーチなどの素材に比べて実は体育館向きです。
体育館を施工されるご予定の方、是非どうでしょうか??
商品の確認の前に、チークの日干しを紹介します。
チークは伐採したばかりのものは白く、あのアメ色に仕上げるのに日干しを必ずします。
遥か先までずっと干されているチークの板が続いています。
日干しをしている最中に、水を数時間おきにかけます。
そうする事によって、チークは良い色に変化するのです。
また、これをする事によって、全体の含水率を均一に近づける事ができるので、より寸法が安定した素材へ仕上がります。
インドネシアは日差しが強く、水をかけても2~3時間で完全に乾いてしまいます。日本では出来ない手法ですね。
チーク床の検品風景です。
ここの工場の検品で一番特筆すべきところは「明るさ」です。
検品用に、蛍光灯を何本も使用してエラーを見つけやすい様にしています。
暗い所で検品をすると、どうしてもその検品精度が落ちます。
そして検品人の方の目が疲れてしまい、悪循環になりがちです。
工場を視察するとき私は加工場の様子も気にしますが、それ以上に検品場の環境を気にして見てしまいます。
これはウレタン塗装の商品です。
ホコリが表面についた状態で梱包されると、中で擦れ合って傷になる事があります。
それを防ぐために、表面をウエスで綺麗にした状態で梱包します。
これを怠ると、施工直前で商品を開梱したときに使用できない様な商品が出てくる可能性があるんです。。
ちょっとした工程ですが、重要です。
木材調達期 インドネシア編は、一旦これで幕を下ろします。
フローリングの製造技術は日進月歩で発展しており、様々な加工技術が開発されております。
しかし、「検品」に限っては人間の目で行うことが多く、私もそれを信用しています。
何故なら、製品は人間の為のものであり、それを使用する人間の立場に立って検品できるのは人間だからです。
次回はミャンマーへ足をのばして色々と探索します。
ご期待ください。