床材は幅が広くなれば広くなるほどに面白い木目が現れます。
「節」・「割け」、余り一般的には好ましいとされてはいない、「腐り」の模様などなど。
それは自然が作り出した天然のデザインであり、同じものは二つとありません。
あえて少し粗目で仕上げる「ヨーロッパスタイル」のパテ処理も相まって、独特の模様を強調させています。
上から1枚目の板
この箇所は丸太で見て、木材の真ん中部分。
この部分は割れたり、腐っていたりする事が多いので、ノミでその箇所を削り出し、この様にパテ処理します。
独特の模様になった「バツ印」がなんとも言えずカジュアルな部分。
上から2枚目の板
節が抜けた箇所をノミで荒く整えてパテ処理。
少し大きめにノミをかけている。
作り手の手作り感がどことなくあたたかい雰囲気。
一番下の板
節が抜けてその周りも乾燥の最中に割れ、その箇所をすべてパテで処理。
パテを海に見立てて、「アイランド」と呼んでいる。
ごく稀にでてくる処理方法。
似た木目が続いたときに、アクセントに使える箇所。
上から1枚目の板
木目が真っすぐだった所に、何かの拍子で割けができたと思われる箇所。
その割けの部分に大胆にパテを処理。
この処理方法はヨーロッパ方面で人気があり、そちら仕様の床材にはよく見られる。
上から2枚目の板
節が木材の中心に向かっている所が平行に切られた模様。
この様な杢目の箇所には、対になってもう一つ節が現れる事が多い。
この板もその例にもれず、下にある大きなパテ埋めの上に小さなパテ埋めも見られる。
まるで仲の良い「夫婦」の様で、素敵な木目では無いでしょうか?
一番下の板
腐りをノミで取り除いて、パテ処理をした例。
これもヨーロッパスタイルで、すこしラフなノミ使いで掘り出して大胆に大きくパテ処理をしている。
写真の中心には、かつて枝分かれしていただろう木目が見られる。その木目の中心から、太陽のフレアの様に「斑」が出ている。
これを見る限り、この板は相当な巨木から製材されたに違いない。